目の健康

目の奥が痛い!頭痛、肩こりなどの症状が表れたら病気の可能性も

目の奥が痛いとき、慢性的に痛みが続く場合は目の病気や片頭痛の可能性があります。放置すると最悪の場合、失明につながる病気もあるので、痛みが続く場合は早めに医師に診てもらいましょう。

また、目の奥の痛みのほかに頭痛や肩こり、吐き気などの症状が起きた場合も同様です。この記事では、目の奥の痛みと同時に起こる症状、目の病気や対処法について解説していきます。

目の奥の痛みと同時に起こる症状

目の奥が痛いだけでなく、以下の症状を同時に感じる場合は、なにかしらの病気を患っている可能性があります。

  • 目がゴロゴロする
  • 目が乾いたり、涙が止まらなかったりする
  • 目の充血
  • 片目だけがずっと痛い
  • 視力が急激に、もしくは一時的に低下した
  • 視野の中心部が暗くて見えない
  • 頭痛がする
  • 肩がこる
  • 吐き気がする

目の奥の痛みとともに、慢性的にこれらの症状が表れる場合は、眼科医に相談して目の状態を診てもらってください。

目の奥が痛むときに考えられる病気

目の奥の痛みのほかに頭痛や吐き気を感じたり、片目だけ痛みを感じたりする場合は、病気を患っているかもしれません。考えられるものとしては、以下の病気が挙げられます。

  • 眼精疲労
  • 緑内障・急性緑内障発作
  • 視神経炎
  • 眼窩蜂窩織炎(がんかほうかしきえん)
  • 片頭痛

眼精疲労

目の奥が痛むときに、まず思い浮かぶのが眼精疲労です。眼精疲労は、目に強い負担がかかっている状態で、目を閉じたときに眼球の奥が痛んだり、視界がかすんだりします。

ただの疲れ目であれば目を休めることで回復しますが、眼精疲労の場合は目を休めても症状がおさまりません。

眼精疲労を放置すると頭痛や肩こり、吐き気などの体調不良も起こるので、早めに医師に診てもらってください。

眼精疲労については、以下の記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

緑内障・急性緑内障発作

緑内障とは眼圧が上昇して、目の奥や目の周りに痛みが発生します。眼圧の高い状態が続くと、視神経が障害されて視野が欠損していき、失明してしまう可能性のある恐ろしい病気です。

緑内障と急性緑内障発作では、症状の進行が異なります。

  • 緑内障:自覚症状のないまま、病気が進行していくケース
  • 急性緑内障発作:眼圧が急上昇して、症状が急激に進行するケース

急性緑内障発作の場合には、目の痛みのほかに充血やかすみ目、頭痛、吐き気などの症状が出てきて、最悪の場合は一晩で失明するリスクがあります。

目の奥の痛みに加えて頭痛や吐き気を感じたら、すぐに眼科医に診てもらってください。

視神経炎

視神経とは、目に入ってきた光の情報を脳に伝えるための神経です。ここに炎症が生じると視神経炎という病気になり、目の奥に痛みが走ります。

また、目の奥の痛み以外にも視力が低下したり、視野の中心部が暗くなって見えにくくなったりします。

視神経炎は、目を動かすときに痛みを感じるのが特徴で、明確にどこが痛いのか判別しにくいため、「目の奥が痛い」と表現する人が多いです。

眼窩蜂窩織炎(がんかほうかしきえん)

眼窩蜂窩織炎は、眼窩(がんか)と蜂窩織炎(ほうかしきえん)で意味が分かれます。

  • 眼窩:眼球が収まっているくぼみのこと
  • 蜂窩織炎:怪我などから細菌感染して炎症が起こる状態

つまり眼窩蜂窩織炎とは、眼球が収まっているくぼみが、細菌感染して炎症が起こった状態です。症状としては目の痛みのほかに、まぶたの腫れや充血、視力低下などが起こります。

細菌感染する原因は、目に異物が入って怪我をしたり、副鼻腔炎や虫歯にかかって発症するケースが考えられます。

片頭痛

片頭痛が原因で、目の奥が痛くなることはあります。慢性的に頭が痛くなったり、ズキンズキンと波打つような頭痛が起きたときは、片頭痛かもしれません。

頭痛が原因で、目の奥に痛みを伴う場合は内科や脳神経外科に相談してください。

ちなみに片頭痛の前に、雷のようなチカチカ・ギザギザした光が見える場合は「閃輝暗点(せんきあんてん)」かもしれません。特に目に障害はありませんが、症状としては光が見えた後に10分ほど頭痛を感じます。

生活習慣から考えられる痛みの原因

生活習慣から考えられる痛みの原因としては、以下の3つが考えられます。

  • スマホやパソコンなどによる目の酷使
  • 精神的なストレス
  • 睡眠不足

スマホやパソコンなどによる目の酷使

現在ではスマホは手放せないアイテムで、目を酷使しやすい環境にあります。プライベートや仕事を含めて、以下の行動を行っている人は目を酷使しています。

  • スマホで動画視聴やゲームを長時間行っている
  • デスクワークでパソコン作業や資料整理をする機会が多い
  • エアコンの効いた室内にいるケースが多い

これらの目の酷使は、疲れ目から眼精疲労になりやすいです。また、まばたきの回数が減ったりエアコンの乾いた風が目にあたったりして、ドライアイになる可能性があります。

精神的なストレス

ストレスをかかえると、自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスが乱れます。自律神経のバランスが崩れることで筋肉が緊張し、目に痛みが生じることは珍しくありません。

ちなみに漢方医学では、目の痛みとストレスは「肝」との関係が深いとされています。ストレスでイライラすると肝の機能が低下して、目の痛みを感じると考えられているのです。

睡眠不足

眼精疲労や緑内障の原因のひとつに、睡眠不足が挙げられます。疲れ目は目を休ませることで回復しますが、睡眠不足だと休息が足りずに眼精疲労になるリスクが高いです。

また緑内障の場合は、「睡眠不足で眼圧が一時的に上がり、それが長期間続くと視神経の障害が起こる」といったことが、説のひとつとして考えられています。

目の奥が痛いだけなら、目を休やめて1日~2日様子を見る

目の奥が痛い場合、目の病気の前に疲れ目の可能性があります。その場合は目を休めて、できるだけ目を酷使するのを避けてください。

目を休めるときは、目のストレッチやマッサージをしたり、目を温めたりするのが効果的です。

ストレッチやマッサージを行う

「目が疲れてきて、痛みを感じる。」

そういったケースは、目のストレッチやマッサージをしてください。ストレッチやマッサージをすることで、血行が改善されたり目の筋肉がほぐれたりして、痛みがおさまる可能性があります。

ストレッチやマッサージは、以下の方法を試してみてください。

【目のストレッチ】

  1. 眼球を回転させるように、時計回り・反時計回りで計2回 動かす
  2. 8の字を描くように眼球を動かす(上下から各1回を5往復)
  3. 目をグッと見開いてはギュッと閉じる、を3回ほど繰り返します

【目のマッサージ】

  1. 両手の親指で、眉毛と目の間にあるくぼみを、外に向かって10回ほど押す
  2. 鼻の付け根部分を指でつまみ、4回ほど上へ押し上げる
  3. こめかみ部分を指でクルクル押しながら、10回ほど回す

目を温める

目を温めると、目の周りの血流が良くなるため、眼精疲労の予防に効果的です。毛様体筋の働きが戻り、目の疲労も軽減されます。目を温めるのにはホットアイマスクか、蒸しタオルを使いましょう。

ホットアイマスクには、使い捨てタイプや繰り返し使えるタイプ、充電タイプの3つがあるので、自分に合うものを選んでください。蒸しタオルは、以下の方法で簡単に作れます。

  1. タオルを濡らして固くしぼる
  2. 電子レンジ(600W)で40秒ほど加熱する

ホットアイマスクについては、以下の記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてくださいね。

慢性的に痛みが続く場合は医師に相談を

目を1日〜2日ほど休めてストレッチやマッサージをしたり、目を温めたりしても痛みが引かない場合は、早めに医師に相談してください。放置しておくと頭痛や肩こり、吐き気などの体調不良が出てきます。

また緑内障の場合は、早期発見がベストです。最悪の場合は失明する可能性があるので、痛みがおさまらない場合は、早めに眼科で診察してもらいましょう。

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