メガネの知識

メガネのフィッティングの重要性|フィッティングの頻度、調整は専門店に相談を

メガネを購入して数か月後、「メガネがずり落ちて、作業に集中できない。」という経験をしたことのある人は多いでしょう。メガネを長い間 使用すると、段々とメガネのフィッティングが合わなくなってきます。

そのため、メガネを購入した後も定期的にフィッティングを調整するのがおすすめです。フィッティングが合っていないと、目の疲れや痛みを感じたり、動いたときにメガネが落下したりするリスクがあります。

この記事ではメガネのフィッティング調整の必要性から、フィッティングの流れについて解説していきます。

メガネのフィッティング調整はなぜ必要?見え方に影響が出たり、見た目の印象が悪かったりするから

メガネのフィッティングをする意義としては、日常生活に影響を及ぼさないためです。フィッティングが合わないままメガネをかけ続けると、以下のリスクがあります。

  • 見え方に影響が出る
  • 目の疲れや頭痛を引き起こす
  • メガネの跡がついたり痛みを感じたりする
  • 動くとメガネが落下することがある
  • 見た目の印象が悪い

見え方に影響が出る

レンズと目の距離がズレていたり、左右のレンズが平行でなかったりすると、見え方に影響が出ます。見え方に影響が出るということは、視野の歪みや視野の広さがズレて、視力補正が正常に行えません。

目の疲れや頭痛を引き起こす

個人差はありますが、視野の歪みや視野の広さがズレると自律神経にも影響が出て、頭痛や吐き気が起こる場合があります。

頭痛や吐き気とは言わなくとも、フィッティングがズレるとピントの調整も上手くできません。そのため、目の筋肉にストレスがかかり目が疲れやすくなります。

メガネの跡がついたり痛みを感じたりする

テンプルがずれたり・・・

フィッティングに違和感があると、鼻パットの当たりが強くなってメガネの跡がつく可能性があります。

また、テンプル(つる)がズレると、耳が引っ張られて痛みを感じることもあるので、仕事や勉強にも集中しにくくなるでしょう。

動くとメガネが落下することがある

フィッティングが緩いと、運動中など少し激しく動いた場合にメガネがずり落ちる可能性があります。

動いたときにメガネが落下すると、レンズが割れて新しくメガネを買い替えなければいけない、といった事態になるかもしれません。

このようなリスクを避けるために、フィッティングは定期的に行いましょう。

見た目の印象が悪い

フィッティングがズレて、メガネがずり落ちるようになると、他人から見たときの印象が悪いです。

だらしない人に見えて、仕事や恋愛にも影響します。清潔感が欠けるので、他人の印象を悪くする前に、メガネのフィッティングを調整しましょう。

メガネのフィッティング調整は専門店で!自分で行うのはNG

メガネのフィッティング調整は自分で行わず、必ずメガネ専門店にお願いしてください。購入したメガネ店であれば、無料でフィッティング調整をしてくれるのが一般的です。また購入した店舗のメガネでなくても、無料でフィッティング調整をしてくれる場合があります。

フィッティングに関しては、店舗のスタッフがフレーム等に微妙な力加減をしながら、顔の形に合うように調整していきます。力を入れすぎるとメガネが壊れることがありますし、調整が上手くいかないことがあるので、慣れていない素人には難しいです。

メガネ専門店でしたら、専用のヒーターを使いながら調整する場合があります。素人がドライヤー等を使いながらフレームを曲げると、高い確率で失敗するので絶対にやめてください。

フィッティングを調整するタイミングは、メガネを作るときとメガネに不調が出たとき

フィッティングを調整する場面としては、以下の通りです。

  • はじめてメガネを作るとき
  • メガネに不調が出てきたとき(3ヶ月に1度の頻度)

新しいメガネを作るときに、どのメガネ屋さんでもフィッティングを行ってくれるのが一般的です。目やメガネのリスクが起きないように、ユーザーに最適なフィッティングや調整を、メガネに精通したスタッフが行います。

メガネを購入した後も、徐々にフィッティングがズレてきます。フィッティングがズレると、見え方に影響が出るなどの不調が出るかもしれません。3ヶ月に1度はメガネ屋さんに足を運び、フィッティングの調整をすると、メガネの不調を防止することができます。

メガネのフィッティングは、どのパーツを調整するのか?

メガネのフィッティングは、以下のパーツを確認して調整を行います。

  • 鼻パッドの位置
  • レンズと目との距離
  • レンズの角度
  • レンズの高さ
  • テンプル

鼻パッドの位置を調整

鼻パッドの位置は、メガネを水平に保つために重要で、メガネが顔からずり落ちないためにも、しっかりと固定します。

鼻パッドの左右の間隔が広すぎるとメガネがずり落ちて、狭すぎるとパッドが食い込んで鼻に跡がつきます。また、左右で傾きがズレていることもあるので、工具を使って少しずつ適切な位置に調整していきます。

レンズと目との距離

レンズと目との距離が左右対称でないと、視野に歪みが出て、視力補正が正常にできません。そのため、メガネをかけた状態で上から覗いて、レンズと目の距離を確認します。

左右の距離がズレている場合は、鼻パッドの位置を変えて左右の距離が合うようにしていきます。

レンズの角度

メガネをかけた状態で横から見て、顔に対するレンズの傾き(前傾角)が正常かどうかをチェックします。また、上から見てフレームカーブ(そり角)の角度もチェックします。

顔に対するレンズの傾き(前傾角)や、フレームカーブ(そり角)が正常でないと、ピントが合いづらく見え方に影響が出るのです。

レンズの角度にズレがあれば、鼻パッドやテンプルのつけ根の角度を変えて調整します。正しい角度については、以下の通りです。

レンズの傾き
(前傾角)
・近視矯正メガネ:5〜10度
・老眼鏡:約15度
フレームカーブ
(そり角)
・近視矯正メガネ:約180度
・老眼鏡:約170度

レンズの高さ

正面から見て、レンズの高さにズレがないかも重要なポイントです。左右で高さがズレると、こちらも見え方に影響が出ます。そのため高さが左右水平でない場合は、鼻パッドやテンプルの角度を調整して合わせていきます。

テンプル

テンプルとは「つる」や「腕」とも言い、メガネを耳にかけるための、棒状のパーツです。

人によって顔の形は違うので、目や耳までの距離も当然 個人差があります。鼻パッドと同様に、テンプルが開きすぎるとメガネがずり落ちたり、閉じすぎるとメガネが顔に食い込んで顔が痛くなります。

そのため、メガネが顔にフィットするように、テンプルの角度や幅を最適に調整しなければいけません。

3Dプリンターによるメガネの製造で、フィッティング調整がしやすい時代に

今ではユニセックスのフレームデザインが多く、メガネは男女兼用のワンサイズで溢れているのが現状です。

しかし、たとえば男性の顔幅がある人だと約16cm、女性の顔幅のない方だと約13cmであり約3cmの差があります。ワンサイズの場合、男女の平均的な顔の大きさに合わせているので、人によってはフィッティング調整が難しい場合が出てきます。

そこで2024年から押さえておきたいのが、3Dプリンターにより製造されたメガネです。Glass Factoryは2023年12月に、3Dプリンターによるメガネブランド「GLAFU」を発表しました。

フレームのサイズははS・M・Lの3種類から選べるので、顔の大きさに関わらず、自分のサイズに合ったフィッティング調整がしやすいメガネを選べるようになります。

サイズの種類のほか、3Dプリンターメガネ「GLAFU」の特徴は以下の通りです。

  • フレームの種類は6種類
  • 顔の大きさに合わせて、S・M・Lの3種類からサイズを選べる
  • 形状変化や劣化がしにくい「Figure 4 Rigid Gray」という素材を採用
  • フレームだけで11gと軽量
  • UV劣化しにくいように、塗装には紀州漆器(伝統工芸)の技術を採用

メガネフレームを3Dプリンター製にすることにより、試作品を手軽に製造、かつ検証を繰り返すことが可能になります。また今後は、さまざまなデザインとサイズ展開を実現させる予定です。

現状はGlass Factory3店舗のみの取り扱いになります。気になる人は、気軽にお問い合わせください。

メガネのフィッティングについて、その他の疑問・質問

こちらでは、メガネのフィッティングについて、その他の疑問や質問について解説していきます。

Q.メガネのフィッティングは有料ですか?料金はいくらくらいですか?

A.ゆがみの調整、ネジの緩みを締め直すといった軽いフィッティングなら、多くの店舗が無料で行ってくれます。

ただし、メッキ処理やロー付けと呼ばれる技術を行うときは、1,000円〜5,000円の料金が必要です。購入したメガネ店で保証対象内なら、無料で対応してくれる場合もあります。

Q.メガネのフィッティングの頻度はどのくらいですか?

A.3ヶ月に1度の頻度です。ただし個人差があるので、フィッティングのズレを感じたら、メガネ店で調整をしてもらったり、頻度について相談したりしましょう。

GLASS FACTORYが行うメガネのフィッティングについて

フィッティングにおいて、ズレないことは基本です。GLASS FACTORYのフィッティングは、ズレないのはもちろんのこと、どんな状態で掛けられているのか?を念頭に、実際に使用されるときの快適さを考えて行います。

具体的には、i.Terminal® 2によりレンズ作成時に「瞳孔間距離(PD)」「単眼瞳孔距離」「アイポイント」「角膜頂点間距離」「前傾角」「そり角 」のフィッティングパラメーターを0.1mm単位で取得し、それらを加味してメガネを作成しています。

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