目の健康

目がチカチカする原因|閃輝暗点や光視症の場合は治療が必要?

目がチカチカしたとき、ついつい低血圧や貧血だと考えてしまいます。しかし、目がチカチカするのにも、色々な原因があるのをご存知でしょうか?

目がチカチカする原因は、主に以下の5つが考えられます。

  • 閃輝暗点(せんきあんてん)
  • 光視症(こうししょう)
  • 眼精疲労
  • 白内障
  • 貧血や低血圧

このうち眼精疲労と白内障以外は、とくに治療の必要はありません。この記事では、目がチカチカする各原因について解説していきます。

「チカチカ+頭痛」は閃輝暗点(せんきあんてん)かも

目のチカチカに加えて頭痛がする場合は、閃輝暗点(せんきあんてん)の可能性があります。

閃輝暗点とは

閃輝暗点(せんきあんてん)とは、脳の血管が収縮して一時的に血の流れが変化することで起こります。つまり、目の異常ではなく、脳の血管の一時的な異常で発生します。

  1. 突然視野の真ん中あたりにキラキラした点が現れる
  2. 次第にギザギザした光の波が広がっていく
  3. 10分ほどでギザギザがおさまる
  4. ギザギザがおさまった後は片頭痛が起こる

以上のような経過を感じた場合は、閃輝暗点と思って間違いありません。閃輝暗点は、ストレスが溜まったときに起こりやすいと言われています。

また、チョコレートやピーナッツ、チーズとワインなどを飲食したあと、収縮した血管が拡張したために、血管の周りの神経を刺激して、片頭痛が起こると言われています。

閃輝暗点は特に治療の必要はない

閃輝暗点は、ストレスが原因で起こりますが、基本的に治療の必要はありません。しいて言うなら睡眠を十分にとって体と心を休めたり、ストレスの原因となるものを解消するようにしましょう。

ただし、片頭痛を伴う場合は慢性的な片頭痛の前触れである可能性があります。気になる場合は、早めに片頭痛を抑える薬を飲むようにしてください。

加齢でチカチカ感じる場合は、光視症(こうししょう)の可能性がある

年齢を重ねて目のチカチカ感じる場合は、光視症(こうししょう)の可能性が高いです。

光視症とは

光視症とは、「網膜」という目の中で光を感じとる組織が関係します。網膜が急激な刺激を受けることで、それを誤って光として認識されてしまうため、実際にはないはずの光があるように感じてしまいます。

実際には「チカチカ」というよりも、視野の端で光が「ギザギザ」とした形で走ることが多いです。光視症の原因の多くは加齢です。

目の内部を満たしている「硝子体(しょうしたい)」というゼリー状の物質が、加齢で徐々に網膜から剥がれることがあります。このときに網膜が刺激を受けると、本来ない光があるように感じます。

光視症の治療方法は?

光視症になったとしても、視機能に影響はないので、基本的に治療はいりません。網膜に問題がなければ、光視症の症状は時間が経つとともに解決します。

ただし網膜に異常がある場合は、「網膜裂孔(もうまくれっこう)」や「網膜剝離(もうまくはくり)」の可能性があります。

これらは失明に繋がる大きい病気なので、目のチカチカに加えて視野の一部が欠ける症状があるときは、必ず眼科で診察を受けてください。

眼精疲労でも目がチカチカする場合がある

眼精疲労になった場合も目がチカチカしたり、視界がまぶしく感じたりすることがあります。眼精疲労とは、疲れ目が慢性的に続く状態です。

疲れ目は、パソコンやスマホの画面を長時間ながめたり、度数が合っていないメガネやコンタクトを使用したりなど、目を酷使したときに起こります。

目のチカチカに加えて、目が重く感じたり目の奥が痛くなったりしたら、疲れ目だと思ってください。

疲れ目は、睡眠や休息によって自然に回復しますが、目を休めても症状が良くならない場合は、眼精疲労の可能性が高いです。

眼精疲労を放置すると目の異常以外にも、頭痛・肩こり・吐き気といった体の不調が起こります。自分では解決できないので、必ず医師に相談してください。

疲れ目や眼精疲労については、以下の記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

白内障になると目がチカチカする

白内障になると、目がチカチカしたり光がギラついて見えたりする、といった症状が出てきます。

白内障とは

白内障とは、目の中の「水晶体」が濁ってしまう病気で、目がチカチカしたり光がギラついて見えたりします。

水晶体とは、目の中でカメラのレンズのような役割を果たしている組織です。普段は透明で光をよく通しますが、白内障になると水晶体が濁るため、光がまぶしすぎると感じて、目がチカチカすることがあります。

ちなみに白内障には、生まれつき水晶体が濁っている「先天性白内障」と、糖尿病やアトピー、加齢などが原因で水晶体が濁る「後天性白内障」の2種類が、大きく分けて存在します。

白内障を治すには手術が必要

白内障は薬で治すことができず、基本的には手術になります。ただし、発見が早い初期症状の場合は、点眼や内服薬による治療で、進行をある程度抑制できます。

ちなみに、市販薬で白内障に効果的な薬はありません。薬で病気の進行を食い止めるか、もしくは手術で治すかは医師の判断になります。

白内障の手術後は目が真っ赤になっており、数日間は目がチカチカします。

低血圧や貧血で目がチカチカする場合

低血圧や貧血で、急に姿勢を変えたときに目がチカチカしたり、めまいや立ちくらみを感じたりすることがあります。数秒で症状がおさまる場合は、特に心配する必要はありません。

ただし、目がチカチカしたり立ちくらみが続く人は、低血圧のなかに糖尿病やパーキンソン病といった病気が隠れている可能性があります。目がチカチカするめまいが何度も起こる場合は、内科の医師に相談をしてください。

目がチカチカすることに関するまとめ

  • 目がチカチカするのは閃輝暗点(せんきあんてん)や光視症(こうししょう)の可能性があり
  • 閃輝暗点や光視症の場合は慌てて治療する必要はない
  • 眼精疲労や白内障で目がチカチカする場合は、医師に相談して適切な治療を

目がチカチカしたとき、ついつい低血圧や貧血だと考えてしまいがちです。しかし、眼精疲労や白内障のサインとして、目がチカチカする場合があります。

ずっと目のチカチカを感じる場合は、眼科や内科に行き診察を受けるようにしてください。

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