目の健康

視力0.1の視界とは?視力1.0や0.01との見え方の違いについて解説

現在では、視力0.1以下の人が増えていることをご存知でしょうか?原因として考えるのは、スマホやタブレットなどのデジタル機器の浸透です。

視力の低下の原因は、大人の場合は加齢によって目が悪くなることが考えられます。しかし、スマホやタブレットが浸透した現代では、小学生〜高校生の間で視力が低下している子供の割合が増えています。

ここでは「視力0.1」「視力1.0」「視力0.01」の見え方を中心に、子供の視力低下を防ぐ方法について解説していきます。

「視力0.1」「視力1.0」「視力0.01」の見え方

視力ごとの見え方

こちらでは視力0.1の見え方を中心に、1.0と0.01との見え方の違いについて解説していきます。

「視力0.1」の見え方

視力0.1の見え方は、5m離れたところにある視力検査表の一番上の指標が、かろうじて見える程度です。日常生活においては、視力0.1の人は以下の見え方になります。

  • 数10メートル先の知り合いを判別しにくい
  • 車や自転車を運転すると危険
  • 数メートル先の時計の数字が見えない
  • 黒板やホワイトボードの文字がぼやける

このように視力0.1は、日常生活において見え方に支障が出る数値です。

「視力1.0」と「視力0.1」の見え方

視力1.0とは、いわゆる「健常視力」と呼ばれ、視力検査表の下から2〜3番目に小さい指標を判別できます。数10メートル先の知り合いも見分けやすく、数メートル先のホワイトボードの細かい文字も見えやすいです。

各視力の見え方に関しては、以下の表にまとめたので参考にしてください。

1,0以上「健常視力」と呼ばれ、日常生活では問題なく見えるためメガネは必要ありません。
0.9~0.7教室のどこからでも黒板の文字が見えますが、遠くの文字がにじむなど、人によっては見えにくいと感じることがあります。

メガネの必要はありませんが、見え方が気になる場合は医者で目の状態を確認してもらいましょう。
0.6~0.3席によっては、黒板やホワイトボードの文字が見えにくいことがあります。
「見えづらい」と感じることがあれば、メガネの購入をおすすめします。
運転免許の場合は両目の視力が0.6以下だと、メガネやコンタクトが必須です。
0.2以下メガネやコンタクトを常用しましょう。
裸眼でものが見えない状態で、最前列の席でも黒板の文字が見えにくい視力です。

「視力0.1」と「視力0.01」の見え方

視力0.01は、視力0.1の人よりもさらに視力が悪い状態です。20センチ先の文字が、かろうじて見える程度になります。

ちなみに、視力0.01未満の数値は存在していません。0.01という数値は、視力検査の結果の中で表される最小の値です。

0.01未満の視力の測定方法は、目の前に出した指の数や手の動きの方向が見えるかどうかで判断します。

仮に視力0.01と判断された場合、なんらかの眼疾患が影響している可能性があります。視力が突然悪くなって0.01未満と診断された場合、医師による経過観察や治療が必要です。

「視力0.1」以下の人の割合

あるアンケートの結果によると、視力0.1以下の人の割合は各世代で以下の通りになります。

  • 30代以下:約45%
  • 40代  :約43%
  • 50代  :約38%
  • 60代  :約23%

引用:視力「0.1以下」が35%と断トツ。「1.0以上」は18%と約2割 アンケート結果 : 何でも調査団(@niftyニュース)

引用:大人の視力、平均値は「0.5」 「メガネ男子・女子」好きは3割超:視力が落ちた時期は…… – ITmedia ビジネスオンライン

これは、2014年に実施されたアンケート結果です。スマホやパソコンが浸透した現代では、この割合がより増えている可能性が高いと考えて良いでしょう。

スマホやパソコンの画面など、近くを見続ける時間が長いと、ピント調節する目の筋肉(毛様体筋)が緊張して疲れ目になりやすいです。

目を酷使すると視力低下にも繋がるので、スマホやパソコンの画面を長時間見るときは、こまめに目を休ませる必要があります。

視力が悪い子供たちが年々増えている

文部科学省が公表した「学校保健統計確報値」によると、裸眼視力が1.0未満と0.3未満の中高生の割合が、過去最悪であることが分かりました。

【視力1.0未満の学生の割合】

  • 小学生:36.87%
  • 中学生:60.66%
  • 高校生:70.81%

【視力0.3未満の学生の割合】

  • 小学生:10.64%
  • 中学生:28.86%
  • 高校生:42.75%

引用:【R3学校保健統計】確報値公表1130 (mext.go.jp)

視力0.3未満になると、メガネやコンタクトによる視力矯正が必要なので、視力低下の子供たちが多いことが分かります。

現在ではスマホやタブレット端末を利用する子供が増えて、近くのものを見る時間が長くなり、視力低下に繋がっていることが推測されます。

大人の場合、低下した視力は手術しないと回復しない

18歳以上の場合、近視・遠視・乱視などが原因で視力が低下したら、レーシック手術やICL手術といった手術をしない限り、視力は回復しません。

もしも視力を回復したい場合は、外科的な手術をおすすめします。

子供の場合はトレーニングや環境改善次第で視力が回復する可能性もある

仮に子供が近視と診断された場合、環境改善やトレーニングによっては視力が回復する可能性があります。

たとえば初期の軽い近視ですと、目の遠方視機能が十分に残っているかもしれません。早めに視力回復トレーニングを行えば、0.8〜1.0まで回復できる可能性があります。

そのため、学校検診で前年に比べて視力が低下した場合は、眼科で視力回復トレーニングについて相談してください。

また、視力回復トレーニング以外にも、スマホやタブレットの画面を長時間見ないなど、環境改善にも努めましょう。

子供の視力低下を防ぎたいなら生活習慣の改善を

子供の視力低下の要因として、生活習慣の変化が考えられます。以下の生活習慣は、視力低下を進行させるだけなので気を付けてください。

  • スマホの普及で、近くのものを見る機会が多くなった
  • 外で遊ぶ機会が少なくなったので、遠くのものを見ることが少なくなった
  • 度数やサイズが合わないメガネをかけている

子供がスマホで遊ぶときは、30分〜1時間に1回は休憩を入れるようにしましょう。また、顔とスマホとの距離が近いと、空気を吸う量が少なくなりやすいです。

スマホを見るときは背筋を伸ばして、顔から距離を30センチ以上離して見るようにしてください。

そして、外で1日に2時間以上遊ぶと近視の進行を抑制する、と言われています。近くに公園があれば、積極的に外で遊ばせるようにしましょう。

また、度数やサイズが合わないメガネをかけると、目が疲れやすくなり視力低下に繋がります。

メガネをかける際は、必ず度数やフィッティング調整が合うものを選んでください。

目が悪くなる原因に関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

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