非常用メガネを持とう|災害時に役立つメガネの特徴とは
東日本大震災をはじめ、阪神淡路大震災や新潟県中越地震など、日本では大規模な震災がたびたび発生します。現在では南海トラフ巨大地震が起こる可能性も示唆されており、いつまた大地震に見舞われるか分かりません。
メガネユーザーにとって、災害時に心配するのが視界の確保です。なかにはメガネがないと、何も見えない人がいます。そのためメガネユーザーは災害時のために、非常用メガネを持つことをおすすめします。
非常用に備えて防災リュックにメガネを
地震に備えて、防災リュックを準備している人は多いです。メガネユーザーの場合は普段使いのメガネとは別に、非常用メガネを防災リュックに入れておきましょう。
防災リュックにメガネを入れておく理由
メガネユーザーにとって、災害時にメガネがないことは死活問題です。何よりもまず、視界の確保をしなければいけません。
たとえば就寝中に地震が起きたとして、目が覚めてすぐにメガネを掛けられれば良いですが、そうはいかない可能性は高いです。
地震が収まって非難するとき、普段使うメガネが家具の下敷きになって使えないケースも考えられます。そのため、いざというときの備えとして、防災リュックに予備のメガネを入れておきましょう。
人間は情報の約90%を視力から得ている、といわれます。災害時のような緊急事態に視力を確保できないと、どれほど不安で恐怖かはメガネユーザーならよく分かるはずです。
コンタクトレンズよりもメガネがおすすめ
災害時は、コンタクトレンズよりもメガネがおすすめです。理由は以下の通りです。
- 洗う手間や衛生面の心配
- 避難生活がいつ終わるか不透明
コンタクトレンズは洗う手間があるので、避難生活を送る災害時には向いていません。現在では水道水で洗えるコンタクトレンズもありますが、災害時は自由に水が使えない可能性が高いです。また、災害時は衛生面が心配あります。
日本コンタクトレンズ協会も「被災地では、衛生面で様々なことが危惧されます。出来るだけ、メガネに切り替えるようにしてください。」と、呼びかけています。
参照:日本コンタクトレンズ学会
洗浄のいらない1dayタイプも、避難生活はいつ終わるか分からないので、どれだけの数を防災リュックに入れれば良いのか分かりません。もしもコンタクトレンズを防災リュックに入れておきたいなら、合わせてメガネも入れるようにしてください。
メガネレンズのデータ(処方箋)の控えも入れておこう
日本眼鏡関連団体協議会は、災害に備えてメガネレンズのデータ(処方箋)の控えを、大切に保管するように呼び掛けています。
メガネを購入された際、お店によってはレンズ袋(左右分)またはレンズの度数を記載した控え(記録)をお渡しするところもあります。その場合は、どちらも防災グッズで保管するようにしましょう。
引用:日本眼鏡関連団体競技会
たとえば地震でメガネが壊れたときなど、新しいメガネを購入しなければいけないケースもあります。いざというときのために、メガネレンズのデータの控えも防災リュックに入れておいてください。
非常用に適したおすすめのメガネとは
こちらでは、災害時に持っておきたい非常用メガネの特徴について解説していきます。
丈夫なプラスチックレンズ
メガネには、ガラスとプラスチックタイプのレンズがあります。非常用メガネは、プラスチックレンズを選ぶようにしてください。プラスチックレンズは、ガラスレンズに比べて割れにくく丈夫です。
また災害時は余震などにより、メガネが破損する可能性があります。もしもレンズが割れたとしても、破片が粉々に飛び散りにくく安全です。
普段はガラスレンズを愛用している人も、非常用メガネはプラスチックレンズを選ぶようにしてください。またメガネケースは布製よりも、ハードケースに入れるのがおすすめです。
普段用メガネと同じ度数
メガネの度数ですが、普段用のメガネと同じ度数にしてください。普段用のメガネよりも度数が強かったり弱かったりすると、見え方に影響が出ます。
災害時には心身ともに大きな負担がかかるので、度数が合わないメガネをかけると、さらにストレスがかかります。
フィッティングが合うフレームを選ぶ
度数と同じくらい、フィッティングにも気を付けてください。フィッティングが合わないと、体に以下の影響があります。
- 見え方に影響が出る
- 目の疲れや頭痛を引き起こす
- メガネの跡がついたり痛みを感じたりする
- 動くとメガネが落下することがある
災害時に以上のことが起きると、心身に大きな負担がかかります。非常用とはいえ、顔のサイズに合ったフレームを選ぶことが大切です。
古いメガネを非常用に使うのはあり
レンズの度数に大きな差がなかったり、フィッティングに問題がなかったりすれば、古いメガネを非常用として使いましょう。
使わなくなった古いメガネは、非常用のほかにお風呂で読書や動画を見るとき、銭湯やサウナ用で使うなど利便性が高いです。
使わなくなった古いメガネの活用方法や処分方法については、以下の記事でも詳しく解説していきます。合わせて参考にしてください。
非常用メガネは定期的なメンテナンスを
非常用メガネは定期的にメンテナンスをして、異常がないか確認してください。メンテナンスをするときは、以下のポイントに気を付けましょう。
- メガネをかけたとき度数に違和感がないか
- フィッティングがズレていないか
- ネジが緩んでいるなどパーツに問題はないか
フィッティングがズレていたり、ネジが緩んでいたりした場合は、メガネ屋さんで見てもらってください。
非常用とはいえ、メガネのメンテナンスを長い間行わずにいると、いざ使い始めたらすぐに壊れることがあります。
一年に一度は、メンテナンスをするのがおすすめです。もしくは、非常食や水を入れ替えるときに、メガネもついでに点検しましょう。
まとめ
今回は非常用メガネの重要性や、適しているメガネについて解説してきました。東日本大震災のあと、防災に関する意識が高まっている人が増えています。
今後も大きな地震が、いつ自分の身に降りかかるか分かりません。災害時に視界が悪いと死活問題なので、メガネユーザーの場合は防災リュックに非常用メガネを入れておきましょう。