メガネの知識

メガネレンズのコーティングが剥がれた!コーティングが剥がれる原因と対策

メガネから、プラスチック片のようなものがポロポロと落ちているとき、それはレンズのコーティング剥がれです。

コーティングが剝がれてくると、軽くメガネを拭いただけでも破片がポロポロ落ちてきます。

目に破片が入ると危険なので、すぐに対処しなければいけません。

この記事では、メガネレンズのコーティングから、コーティングが剥がれる原因や対処方法について解説していきます。

メガネレンズのコーティングについて

プラスチックレンズは傷付きやすいため、一般的にはコーティングが施工されています。

標準的なコーティングは「0.001mm以下」という、ごくわずかな薄さです。

レンズのコーティングは、以下のように3層になっています。

  • ハードコート:レンズ基材のすぐ上の傷を防ぐコーティング
  • マルチコート:ハードコートの上にある、光の反射を抑えるコーティング。「反射防止コート」とも呼ぶ。
  • 撥水コート:水を弾いて汚れも付きにくいコーティングで、一番上にあるコーティング

これらの標準コーティング以外にも、ブルーライトコーティングや防曇コーティングなど、メガネによってはコーティングを追加することも可能です。

メガネレンズのコーティング剥がれを放置するとどうなる?修理は可能か?

こちらでは、メガネレンズのコーティングが剥がれた場合の影響や、修理ができるかどうかについて解説していきます。

コーティングが剝がれた場合の影響

コーティングが剥がれてくると、レンズを軽く拭いただけでコーティングの破片がポロポロ落ちてしまいます。

また、コーティングが剥がれると光が反射されやすくなって、以前と見え方が変わってきます。

そして、剥がれたところから徐々にその範囲が広がっていき、見た目的にも悪くなるので気を付けてください。

修理はできない

レンズのコーティングが剝がれると、修理は不可能です。そのため新しいメガネを購入するか、レンズを交換するしかありません。

放置すると破片が目に入ったり、見え方が悪くなったりするので危険です。

メガネレンズのコーティングが剥がれる原因

メガネレンズのコーティングが剥がれる原因は、主に以下の4つが考えられます。

  • 水やけ
  • 化粧品などの不純物

コーティングが剥がれる原因として、まず考えられるのが傷によるものです。

たとえば、ゴミやホコリなどの不純物が付着したままレンズを拭くと、コーティングにダメージを与えてしまいます。

細かいゴミがレンズに付着しているときは、水で洗い流してからメガネクロスで拭くようにしてください。

プラスチックレンズは、熱に弱いです。過剰な熱が加わるとレンズが膨張し、マルチコートがそれに追従できず「クラック」と呼ばれるヒビ割れが発生してしまいます。

たとえば、真夏の車内や高温多湿の室内に放置したり、急激に温度が変わったりするとクラシックは発生しやすいです。

水やけ

水やけとは、レンズに付着した水滴の汚れが乾燥し、シミになって残ったものです。

たとえば、雨に濡れたり水遊びをしたりしてメガネを放置すると、水やけが起こります。

水やけが起こると、コーティングが剥がれるので注意しましょう。

メガネが濡れたときは、乾燥する前にクロスで水滴を拭き取るようにしてください。

化粧品や石鹸などの不純物

たとえば、化粧品・石鹸・果汁などがメガネに付着すると、化学反応でコーティングが剝がれやすいです。

具体的には、酸性洗剤やアルカリ洗剤、有機溶剤などの成分は化学反応を起こしてコーティングを溶解させます。

そのため、化粧品を使う際にはメガネの使用を避け、顔を洗うときは石鹼が付かない場所にメガネを置いてください。

また、フルーツを食べる際は、レンズに果汁が飛ばないように気を付けましょう。

自分でできる!メガネレンズのコーティング剥がれを防ぐ方法

メガネレンズのコーティングが剥がれるのを防ぐには、洗浄と保管の方法に気を付けてください。

洗浄方法

メガネに付いた不純物であったり皮脂汚れであったりは、こまめに洗浄して落とさなければいけません。

皮脂汚れだけならメガネクロスで拭くだけで大丈夫ですが、ゴミやホコリなどは水で洗い流します。

このとき注意して欲しいのは、決してお湯を使わないことです。プラスチックレンズは熱に弱いので、必ず水で洗いましょう。

また、専用のメガネクリーナーや中性洗剤を使用すると、皮脂汚れも綺麗に落とせます。

自宅でできるメガネの洗浄方法については、以下の記事でも詳しく解説しています!

保管方法

プラスチックレンズは熱に弱いため、保管方法に気を付けてください。

たとえば、夏の車内や直射日光が当たる場所など、高温多湿の場所にメガネを長時間放置するのは危険です。

やむを得ず高温多湿の場所にメガネを置く場合は、メガネケースに閉まって直射日光が当たらないようにしてください。

また、メガネをかけたまま銭湯やサウナに入ったり、ドライヤーを使ったりするとコーティングが剥がれやすくなります。

熱のある場所では、メガネをかけるのは避けましょう。

コーティングの寿命は3年〜5年

どんなに剥がれるのに気を付けても、コーティングには寿命があります。コーティングの寿命は、およそ3年〜5年です。

メガネを使っていると、経年劣化で肉眼では見えないヒビ割れが発生します。

ヒビ割れの内部に汗や汚れが蓄積し、肉眼でも確認できるようになったら交換時期です。

たとえば、べっ甲メガネやヴィンテージメガネなど、こだわりが強いメガネでしたら、レンズの交換がおすすめです。

そうではなくリーズナブルなメガネの場合は、新しくメガネを買い替えた方が、コスパ的には交換とさほど変わりません。

メガネレンズのコーティング剥がれについてのまとめ

  • メガネレンズのコーティングは剥がれると修理できない
  • コーティングが剥がれる原因は傷、熱、水やけ、不純物による化学反応
  • コーティング剥がれを防止するには、洗浄方法や保管方法に気を付ける

メガネの取り扱い方に気を付けることで、コーティングの寿命は伸びます。

ただし、どんなに気を付けても、3年〜5年でコーティングは寿命を迎えます。

そのときは新しいメガネを購入するか、レンズを取り替えるようにしましょう。

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