メガネの知識

メガネのプラスチックレンズ|メリットとデメリット、傷の修復方法を解説

メガネのプラスチックレンズは、現代の視力矯正に欠かせない存在です。軽量で割れにくく、加工のしやすさが特徴で、デザインや用途の幅を広げています。

また、耐衝撃性の高いポリカーボネートや、透明性に優れるアクリル樹脂など、素材ごとの特性を活かした選択が可能です。一方で、傷がつきやすい点や熱への弱さといった課題もあり、適切な手入れが求められます。

今回の記事では、メガネに使われるプラスチックレンズのメリットやデメリット、寿命やお手入れ方法について解説していきます。

メガネに使われるプラスチックレンズの素材

メガネに使われるプラスチックレンズの素材は、アクリル樹脂が主流です。またポリカーボネートという、強度の高い素材もあります。

アクリル樹脂

アクリル樹脂は、メガネのプラスチックレンズに広く使用される素材の一つです。その特徴は高い透明度と軽量性で、視界をクリアに保ちながら、長時間の使用でも快適なかけ心地です。

また、加工が容易でコストも比較的低いため、日常的な用途に適しています。ただし傷がつきやすい点や、耐熱性の低さが課題とされています。

ポリカーボネート

ポリカーボネートは、メガネレンズに使用されるプラスチック素材の中でも、特に耐衝撃性に優れている素材です。

通常のプラスチックレンズよりも強度が高いため、スポーツ用メガネや安全ゴーグルに適しています。また軽量で透明性が高く、割れにくい特性を持つため、子供用メガネやアクティブな用途にも広く利用されています。

プラスチックレンズのメリット

プラスチックレンズのメリット

プラスチックレンズには、次の3つのメリットがあります。

  • 加工しやすい
  • 軽量
  • 割れにくい

加工しやすい

プラスチックレンズは、加工のしやすさが大きな強みです。軽量で柔軟性があり、削りやすいため、フレームに合わせた精密な調整が可能です。

また、特殊なコーティングやカット加工も施しやすく、視覚的な快適性や耐久性を向上させることができます。この特性により、個々のニーズに応じたカスタマイズが容易で、多様な用途に対応できるのが魅力です。

軽量

プラスチックレンズの軽量性は、メガネの快適さを大きく向上させます。金属やガラスレンズに比べて圧倒的に軽いため、長時間の装着でも耳や鼻への負担が少なく、疲れにくいのが魅力的です。

また、軽量であることから、デザインの自由度が高まり、薄型フレームや大きなレンズにも対応できます。

割れにくい

プラスチックレンズは、割れにくいという特性が大きな強みです。この特性により、万が一の衝撃でも破損しにくく、使用者の安全性を高めます。

割れにくさは耐久性にも寄与し、動きが活発なお子様が使っても安心です。特にポリカーボネート製のレンズは高い耐衝撃性を持ち、スポーツや安全用途に適しています。

プラスチックレンズのデメリット

プラスチックレンズのデメリットは、細かい傷がつきやすいことと、熱に弱いことの2点です。

細かい傷がつきやすい

プラスチックレンズは軽量で扱いやすい一方、細かな傷がつきやすいという欠点があります。たとえば、レンズにホコリやゴミが付着した状態で乾拭きすると、レンズ表面のコーティングが傷つきやすくなります。

これにより視界が曇ることや耐久性の低下が懸念されます。適切な手入れを行い、傷を防ぐことが重要です。

熱に弱い

プラスチックレンズは、熱に弱いという欠点があります。特に60℃以上の高温環境では、レンズ基材が膨張し、コーティングが亀裂を起こす「熱クラック」が発生することがあります。

高温環境での使用や保管には注意が必要で、銭湯やサウナにメガネをかけることはおすすめしません。銭湯やサウナにメガネをかけたまま入ると、レンズに負担がかかり、視界の歪みや耐久性の低下が懸念されます。

プラスチックレンズの寿命

プラスチックレンズの寿命は、一般的に約2〜4年と言われています。使用環境や手入れ方法によって、寿命は変動します。

紫外線や熱、水分の影響で徐々に劣化し、黄ばみやコーティングの剥がれが発生することがあり、視界が曇ったり、耐久性が低下したりすることが懸念されます。

ただし、適切なケアを行うことで寿命を延ばすことが可能です。たとえば、レンズを水洗いしてから拭く、高温環境を避けるなどの対策が有効です。視力の変化やレンズの劣化を感じた場合は、早めの交換を検討することが推奨されます。

プラスチックレンズの傷を修復するには?

プラスチックレンズの傷を修復する方法

プラスチックレンズに傷がついた場合、修復は基本的に難しいとされています。一度傷がつくと、レンズ表面のコーティングが剥がれることがあり、これを元通りにすることはできません。

傷が目立つ場合は、新しいレンズへの交換を検討するのが一般的です。日常的な手入れを丁寧に行うことで、レンズの寿命を延ばし、快適な視界を保つことが可能です。

プラスチックレンズに傷ができるのを防ぐには?

プラスチックレンズに傷ができるのを防ぐ方法

プラスチックレンズに傷がついた場合、修復することは基本的にできません。プラスチックレンズに傷がつくのを防ぐためには、日常的な取り扱いと手入れが重要です。

まず、レンズを拭く際は乾拭きを避け、必ず水で洗い流してから柔らかい布で拭き取るようにしましょう。また、専用のレンズクリーナーを使用することで、汚れを効果的に除去しつつ傷を防ぐことができます。

さらに、メガネを使用しないときは専用ケースに収納し、ホコリや摩擦から保護することが大切です。高温や直射日光を避けることも、レンズの劣化を防ぐポイントです。これらの対策を徹底することで、レンズの寿命を延ばし、快適な視界を保つことが可能です。

プラスチックレンズの傷を防ぐ方法については、こちらの記事でも詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。

まとめ

メガネのプラスチックレンズは加工しやすく軽量で、割れにくいという特徴があります。特にポリカーボネートは強度が高く、スポーツをする人や、動きが活発なお子様におすすめです。

その一方、プラスチックレンズは細かい傷がつきやすく、熱に弱いという欠点があります。そのため、普段のお手入れには十分に気を付けてください。

毎日水洗いしたり、保管方法に気を付けたりすることで、プラスチックレンズの寿命を伸ばすことができます。

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