【調光レンズ】値段や寿命、メリット・デメリットについて解説

「調光レンズ」は、紫外線や光の量に応じてレンズの色が自動で変化する便利なレンズです。屋外ではサングラスのように色が濃くなり、室内に入るとクリアに戻ります。そのため、メガネとサングラスを掛け替える手間が不要です。
今回の記事では、まぶしさを軽減しながら快適な視界を確保できる、調光レンズの仕組みやメリット・デメリットについて解説していきます。
調光レンズとは「1人2役」のレンズ
調光レンズとは、紫外線の量によって濃度が変わるレンズです。たとえば日差しがゆるい室内と、日差しが強い屋外ではレンズの濃度が以下のように変わります。
- 日差しがゆるい室内:通常のメガネのようにクリアなレンズ
- 日差しが強い屋外:サングラスのような濃い色のレンズ
このように、1つのメガネで2つの働きをするのが特徴的です。また、レンズの色の変化の度合いは、温度によっても変化します。気温の高い夏場は薄く発色して、冬場の気温が低い時期は濃く発色します。
【気温による変化】
- 気温が高い状態:色が濃くなりきらず、色が抜けるのが早くなる
- 気温が低い状態:色が濃くなりやすく、色が抜けるのが遅くなる
調光レンズ(度付き)の値段
調光レンズはメガネを作る際、通常のレンズにお値段をプラスして作製します。店舗にもよりますが、お値段は3,000円〜6,000円ほどです。
メガネを作る際はもちろん、現在持っているメガネのレンズを、調光レンズに付け替えることができます。
調光レンズの寿命
調光レンズの寿命は、2年〜3年ほどです。使用頻度や商品により差はありますが、どんなに丁寧に使用しても、4年ほど経つと濃度が変化しなくなります。
色の変化が少なくなってきたり、色の変化や戻りが遅くなってきたりしたら寿命です。また寿命が近くなると、濃い色と薄い色の変化の幅が狭くなり、中間くらいの色から変化しなくなります。
調光レンズの寿命については、こちらの記事でも詳しく解説しています!
調光レンズのメリット
調光レンズのメリットは、メガネとサングラスをかけ替える必要がないことや、カラーバリエーションが豊富なところです。
メガネとサングラスをかけ替える必要がない
調光レンズのメリットは、先ほどから何度も解説している通り、1人2役をこなすので、シーンによってかけ変える必要がないことです。
そのため、メガネとサングラスを併用する人にとっては、調光レンズ1つで解決します。
カラーバリエーションが豊富
調光レンズはグレー系、ブラウン系、グリーン系、ブルー系、パープル系など、複数のカラーから選ぶことができます。
そのため、フレームのカラーに合わせたり、普段の服装に合わせたりして、オシャレに見せることが可能です。
調光レンズのデメリット、注意点
万能に思える調光レンズですが、デメリットもいくつか存在します。こちらでは調光レンズのデメリット、注意点について解説していきます。
車の運転中はサングラスにならない
現在の車は、紫外線をカットしてくれる、フロントガラスや窓ガラスが多いです。そのため、紫外線の量によって濃さが変わる調光レンズは、運転中はあまり色が変わることがありません。
いくら「まぶしい!」と感じても、紫外線がカットされているため、レンズの色が濃くなることはないでしょう。
そのためドライブには運転用のサングラスや、光の反射をカットする偏光レンズをかけるのがおすすめです。
色がクリアになるのに2~3分かかる
調光レンズは30秒ほどで色が濃くなりますが、色がクリアになるのには2〜3分ほど時間が必要です。
たとえば仕事で取引先に伺う場面で、屋外からすぐ室内に入ると、サングラスをかけてやってきたと勘違いされてしまいます。その場合は、2〜3分メガネを外すか、色が薄くなるまで待ちましょう。
経年劣化すると濃度の変化が鈍くなる
「調光レンズの寿命」でも解説しましたが、調光レンズは経年劣化すると濃度の変化が鈍くなります。半永久的に使えるものではなく、定期的にレンズの交換が必要です。
調光レンズを長持ちさせるには、紫外線への反応を頻繁に行わないことが大切です。使わないときはケースに収納して、紫外線への反応を防いでください。
傷がついた箇所は濃度が変化しない
調光レンズは、コーティング式を採用しています。そのためレンズに傷ができて、コーティングが剥がれた部分は濃度変化が起きなくなります。
物理的な衝撃はもちろんのこと、長時間炎天下に放置したり、石鹸で洗ったりするとコーティングに負担がかかりやすいです。
そのため調光レンズは、丁寧な取り扱いが求められます。
まとめ
日常生活で使用する場合、調光レンズはどんな人にもおすすめできます。価格もリーズナブルで、ファッション性を高めたい人には特におすすめです。
ただし、夏場など日差しが強い場面でのドライブには注意してください。車を頻繁に運転する人は、運転用のサングラスや偏光レンズを使用しましょう。