深視力について|測定方法や事前準備、深視力・メガネを紹介
視力測定には、遠くをきちんと見れているかどうかを測る通常の検査以外にも、ものを立体的に見るための「深視力」の検査が存在します。
あまり馴染みのない検査ですが、実は大型トラックやバスの運転手になる場合、この深視力は欠かせない検査です。
日常生活においても、たとえば車の縦列駐車などを行う場合、ものを立体的に見る力は重要です。
この記事では深視力について、具体的な内容や検査方法、専用のメガネについて解説していきます。
深視力とは
深視力とは、ものを立体的(距離感や奥行き)に見る視力「立体視」のことです。
トラックなどの大型免許をはじめ、タクシーやバスの2種免許、最近では電車の運転士やパイロットの資格試験や適性テストでも検査されます。
トラックの運転手やパイロットでなくとも、車の運転やスポーツなどの場合、立体的に見る力は重要です。
たとえば、縦列駐車の際に距離感が分かりにくくて、よく車をこする人は深視力が低い可能性があります。
また野球やテニスなど、道具とボールを上手に当てるのが苦手な人は、この立体視が正常にできていないのかもしれません。
深視力検査が必要な運転免許
普通自動車や軽自動車などの「普通免許」の場合は、深視力の検査はありません。深視力の検査が必要な免許は、以下の通りです。
大型自動車免許 | 車両総重量11t以上(最大積載量6.5t以上)の車両 |
中型自動車免許 | 車両総重量11t未満(最大積載量6.5t未満)の車両 |
準中型自動車免許 | 車両総重量7.5t未満(最大積載量4.5t未満)の車両 |
けん引免許 | 自走できない車両(車両総重量750kg以上)をけん引する免許 |
第二種運転免許 | タクシーやバスなど、旅客運送をする際に必要な免許 |
トラックやバスなど全長のある車両は、交差点を曲がったり駐停車する際に、ものを立体的に見る能力が求められます。
仮に立体視が正常でないと、他の車両と衝突したり、建造物とぶつかったりして危険です。
深視力の検査方法
深視力の検査は、ものとの距離感や立体感をきちんと測れているかをテストします。
運転免許センターの深視力検査では専用の機器を使い、「三桿法(さんかんほう) 」と呼ばれる測定方法が採用されています。
「三桿法」とは、横並びで立っている3本の棒のうち、真ん中の1本だけが前後に動くという仕組みです。
前後に動いている棒が、横の棒と同じ位置に並んだタイミングを見定める、という方法になります。測定は3回行われ、誤差の平均が2㎝以内であれば合格です。
深視力検査を合格するために行う事前準備について
免許の取得で深視力検査を受ける場合、視力が良いだけでは通らないことがあります。検査を受ける前には、以下の事前準備をするのがおすすめです。
- 深視力計を設置しているメガネ店で事前検査する
- アプリでトレーニングをする
- 眼を休ませる
深視力計を設置しているメガネ店で事前検査する
メガネ店によっては、深視力計を設置している店舗があります。
免許の取得や更新をする前は、このようなメガネ店で、現在の深視力を確認するのがおすすめです。
視力は良くても、実は深視力が低いという人も存在します。特に乱視の人の場合は、実際よりも棒の数が多く見えてしまい混乱する可能性も考えられます。
できれば検査日までに深視力計のある眼鏡店で測定し、そこで練習を行うのがおすすめです。
アプリでトレーニングをする
スマホのアプリで、深視力検査のトレーニングができます。検査の数日前からトレーニングをして、自分なりのコツを掴むのがおすすめです。
Android、iOSで「深視力トレーニング」と検索すれば、おすすめのアプリが出てきます。
検索上位で出てくるものとして、以下のアプリがあるので参考にしてください。
眼を休ませる
検査の前夜は眼を酷使せず、早めに就寝するのがおすすめです。寝不足の状態ですと、本来持っている視力や眼の機能が低下します。
また、夜遅くまでスマホやゲーム、パソコンなどで眼を酷使すると、焦点が眼の近くになるため、動いている物体をしっかりとらえることが難しいです。
何回受けても深視力検査が合格しない原因は?
事前にトレーニングをしたり、眼を休めたりすれば、検査に合格する確率は高いです。
しかし、トレーニングや眼を休ませたのに、検査に合格しない場合は、両眼でものを見て立体感を測る機能、「両眼視機能」の不具合かもしれません。
両眼視機能の不具合には、以下の原因が考えられます。
- 片眼の視力がほとんどない
- 左右の視力差、度数差が大きすぎる
- メガネやコンタクトレンズを装用しても、十分な視力を得られない
- 斜視や斜位のため、両眼のチームワークが得られにくい
- 「右眼・左眼の、それぞれから脳に送られた2つの物体像を、脳で2つの物体像として統合する能力」の欠如か不十分な場合
深視力を高く保つためには、両眼の視力のバランスの良さが必要です。
両眼のバランスを測るための両眼視機能検査は、専用の機器が必要なため、通常のメガネ店や眼科でもされていないことがあります。
Glass Factoryの深視力検査とメガネについて
何回受けても深視力検査が合格しない、または日常の運転で車の距離感が上手に測れない場合は、Glass Factoryで専用のメガネを作ってみてください。
Glass Factoryでは「ドイツ式ハーゼ理論」に基づいた、世界最先端の両眼視機能検査を導入しています。
自然に両眼を開けたままで、視線の向き・遠近感・視力のバランス等を、チェックしたり矯正したりします。
これにより深視力・立体視・距離感等の改善や、「見る」という行為に余分な力を使わずに済むようになり、快適なメガネを作ることが可能です。
実際に検査を受けて、メガネをお作りになったお客様の中には、大型トラックの運転手さんや飛行機のパイロットさんもいます。