メガネの知識

跳ね上げ式メガネとは?跳ね上げ式メガネの魅力や、メガネを選ぶ際の注意点を解説

跳ね上げ式メガネとは、レンズの部分を跳ね上げるメガネのことで、必要に応じて視力を変えられます。

手元から遠くを見るときまで、いちいちメガネをかけ替える手間を省けるため便利です。

この記事では、跳ね上げ式メガネの種類や魅力、跳ね上げ式メガネを選ぶ際の注意点について解説します。

跳ね上げ式メガネとは

跳ね上げ式メガネとは、上の画像のように、レンズの部分を持ち上げて使用するメガネのことです。

こちらでは、跳ね上げ式メガネの使い方や種類について解説していきます。

跳ね上げ式メガネの使い方

現在では遠近両用メガネといった、1枚のレンズで手元から遠くの距離まで最適に見える「累進レンズ」があります。

しかし、累進レンズが普及するまでは、跳ね上げ式メガネが主流でした。

たとえば、近視のケースと老眼のケースでの使い方は、以下の通りです。

近視の場合
遠くの距離を見る:レンズを被せて、近視矯正メガネとして使用
手元のものを見る:レンズを持ち上げて、裸眼で見る
老眼の場合
遠くの距離を見る:レンズを持ち上げて、裸眼で見る
手元のものを見る:レンズを被せて、老眼鏡として使用

跳ね上げ式メガネの歴史は古く、1800年代に発案されたと言われています。

遠近両用レンズが普及するまでは、跳ね上げ式メガネが多くの人に使われていたため、「昔の人が使っていた」というイメージがあるかもしれません。

跳ね上げ式メガネの種類

跳ね上げ式メガネには、単式レンズと複式レンズの2種類が存在します。

単式レンズ:跳ね上げる部分にレンズが1枚入ったタイプ
複式レンズ:フレーム本体に1枚、跳ね上げ部分に1枚での計2枚

複式の跳ね上げ式メガネの場合、下の画像のようにメガネフレームには視力矯正のレンズ、跳ね上げ部分にはカラーレンズという構成が多いです。

現在では調光レンズといった、1枚のレンズで紫外線の量で透明になったり、カラーが付いたりするレンズがあります。

調光レンズが誕生する前は、複式の跳ね上げ式メガネを使用するのが一般的でした。

跳ね上げ式メガネの魅力

跳ね上げ式メガネの魅力は、メガネのかけ替えが不要なことと、広い視野を確保できることです。

たとえば、老眼の人の場合は、手元のものを見るときは老眼鏡、それ以外は裸眼で見ます。しかし、見る距離によってメガネをかけ替えるのは面倒です。

老眼用の跳ね上げ式メガネを使えば、レンズを上げるだけで裸眼に切り替えられるので、かけ替える手間がいりません。

また、近視と老眼の人の場合は、レンズを切り替えることで、手元から遠くまで幅広い視野をカバーできます。

遠近両用メガネとして使用可能なので、広い視野を確保できます。

跳ね上げ式メガネがおすすめの人とは

跳ね上げ式メガネがおすすめの人は、以下のような人達です。

  • 近視と老眼の両方ある人
  • デスクワークの人
  • 遠近両用メガネに馴染めない人
  • 車の運転を頻繁にする人

近視と老眼の両方がある人なら、近視矯正と老眼鏡のレンズを瞬時に切り替えられるので便利です。

デスクワークで手元を見るときは裸眼でいたいけど、遠くを見るときはメガネが必要。そんな人にも、跳ね上げ式メガネはおすすめです。

また、遠近両用レンズといった累進レンズに馴染めない人もいます。そのような人の場合は、跳ね上げ式メガネを試してみてください。

そして、跳ね上げ式メガネのレンズは、サングラスタイプにすることも可能です。

車の運転を頻繁にする人は、まぶしいときはサングラスモードにして、長いトンネルに入ったときはカラーレンズを瞬時に持ち上げる、といった使い方もできます。

跳ね上げ式メガネを選ぶ際の注意点

跳ね上げ式メガネを選ぶ際の注意点としては、レンズの角度に気を付けること、重量と耐久性の確認です。

レンズの角度に気を付ける

跳ね上げ部分のレンズの角度によっては、真正面からではなく、斜めの角度からレンズを見る必要があります。

レンズを斜めから見ると、必要な度数よりもものが強く見えたり弱く見えたりするため、負担がかかり目が疲れやすいです。

跳ね上げ式メガネを購入する際は、レンズの角度を意識しながら、何度か試着をしてみてください。

重量と耐久性を確認する

複式タイプの跳ね上げ式メガネは、左右それぞれ2枚ずつ、合計4枚のレンズがセットされています。

普通のメガネと比べると、レンズの枚数が倍のため、ものによっては重さを感じるかもしれません。

現在では軽量タイプの跳ね上げ式メガネもありますが、その場合は耐久性が心配です。

耐久性が脆いとメガネが壊れやすいので、少々お値段が高くなっても、重量と耐久性のバランスがとれたものを選ぶようにしてください。

跳ね上げ式メガネについてのまとめ

  • 跳ね上げ式メガネとは、レンズの部分を持ち上げて使用するメガネのこと
  • レンズの部分を持ち上げることで、瞬時に裸眼やメガネ、サングラスに切り替えられる
  • 跳ね上げ式メガネを選ぶ際は、レンズの角度や、重量と耐久性のバランスを確認する

現在では、遠近両用メガネなどの累進レンズが主流のため、跳ね上げ式メガネを見る機会は以前と比べると減りました。

しかし、遠近両用メガネに馴染めず困っている人は、一度跳ね上げ式メガネを試してみてください。

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